塗料と壁材について説明します。

 塗装工事を行う際に注意しなければいけないのが塗料です。しかし、一般の人にはよく分かりませんよね。そこで、この道ひとすじの道原塗装が、はじめての方でもわかりやすく、楽しく塗料の説明をいたしましょう♪

 塗装工事は職人の技術だけでは、美観と高耐久を備える事は出来ません。塗料があってはじめて塗装工事は完成するのです。 ただし、どんな塗料でも良いわけではありません。本当にあなたのお宅に使用し、私たちが自信を持ってお引き渡しできる塗料は数少ないのです。道原塗装では、私たち地元の塗装職人が広島の風土や建物に合致した塗料を日夜研究、厳選して提供をしております。これが地元で40年以上外壁塗装一筋で、広島の皆様にご支持頂いている道原塗装のこだわりです。

1.塗料の「耐候性」と「機能」について。

 「仕上げ塗料」は「耐候性」(どれくらいの長持ちを期待するか?)と「機能」(断熱・透湿・防カビ等)で分類されいますので、順番に見ていきましょう。

 塗料は多くのメーカーから様々な種類のものが販売されております。
 では、どのような施工店にお願いするのが間違いないと思われますか?

 それはあなたのご自宅の状況により施工法、そして使用塗料を確実に選定できる業者に依頼する事です。様々なメーカーからベストなものをご提案出来る会社は確かな知識を持っていると言えるでしょう。そして、何と言っても耐久性は塗料の素材だけでなく施工する技術者の腕による所が多く占められています。
 よって、塗料だけにこだわるのではなく、施工品質や知識、経験、実績で総合的に施工店を判断していく事こそ、確かな塗料選びの最大のポイントです。

シリコン塗料

 シリコン塗料は、価格の割に耐久年数も長く「コストパフォーマンス」が良いことから、道原塗装では一番人気の塗料です。 塗膜が汚れにくく(撥水性や低電圧性)光沢保持率も高い塗料なので、綺麗なツヤが出ることも魅力の一つです。

 多くのシリコン塗料が出回っておりますが、一般的に、シリコン塗料の耐用年数は8年~15年で表現されることが多いようです。また、シリコンの含有率にも差がありますが、シリコン含有率が高い方が耐久性も高い(価格も高い)傾向があります。
 一般的なアクリル塗料やウレタン塗料と比較しても、耐候性は非常に高く、値段比以上の効果が期待できます。ただし、シリコン樹脂塗料には、水性・油性・一液型・二液型等の多くの種類があり、お家との相性、適合性を確認する確かな専門知識と実績が最も大切な所です。

塗料選びワンポイント!

 シリコン塗料では日本ペイントのファインシリコンフレッシュがお勧めです。理由としては溶剤型二液のシリコン樹脂塗料であり、高品質シリコン樹脂塗料なのにコストパフォーマンスに優れており、耐久年数も他のシリコン樹脂以上で美しい仕上がりも魅力のひとつです。

フッソ系塗料

 次はフッソ系塗料です。フッ素塗料のメリットはなんといっても耐用年数が長い点です。一般的なアクリル系塗料の3〜4倍程度の耐候性があり、塗料の中で一番長持ちすると言われていました。 耐用年数は、13年から20年くらいで表現されることが多いようです。どのメーカーのフッ素系塗料もシリコン塗料に比べ高価ではありますが、長期間でみた場合、メンテナンスの回数が減るため、トータルコストで考えたときに安く済む傾向があります。

 また、フッ素塗料は美観性にも優れております。親水性が高く雨の日に塗膜表面の汚れを落とす効果があること、防藻(ぼうも)・防カビ性にも優れていること、そして塗膜が硬く、耐摩耗性が高いことなどから、長期間美しい艶や光沢を保ちます。
 ただし、その塗膜の硬さゆえ、建物の揺れ等で外壁のひび割れが発生すると、塗膜が一緒に割れてしまうこともあります(これはシリコンなど他の塗料も同じことが言えます)。ひび割れが発生しやすい下地へ塗装する場合、注意が必要です。

 お選びいただくお客様は、市場全体(日本建築塗装職人の会調べ2020年4月現在)でも10〜15%前後となっております。

塗料選びワンポイント!

フッソ系塗料では日本ペイントのファイン4Fセラミックがお勧めです。高耐久フッ素で次世代技術のフッ素樹脂塗料です。透明感のある輝きと深い色合いが長く楽しめる塗料です。その耐久性は本物であり最高級にふさわしい仕上がりです。

無機ハイブリッド塗料

 無機塗料は石やタイルといった無機素材の高耐久性を塗料に取り入れた、近年開発された全く新しい塗料です。フッ素を上回るとも言われる高耐久性と長期間の美観、防汚性といった機能を兼ね備えた最新塗料です。

 特筆すべきはその「柔軟性」です。従来の無機塗料は、有機塗料に無い不燃性や硬さがありますが、その反面、柔軟性に欠けてもろいため、建物の動きに追従できず、割れてしまうという欠点がありました。無機ハイブリッド塗料はその名の通り、無機塗料と有機塗料をハイブリッド化したことにより、両者の特長を兼ね備えております。

 無機ハイブリッド塗料の耐用年数は、18年から23年ほどとも言われております。ただし、誕生してからの年月は決して長くないため、試験上での耐久性となるので本当にどれくらい長持ちするのかは、はっきりとは実証されておりません。

断熱塗料

 断熱塗料には熱伝導を抑える効果があり、断熱塗料で施工したお家では、1年中快適に過ごすことができます。また、光熱費を削減できるため、省エネ効果も期待できそうです。上述したフッ素やハイブリッド塗料が「耐候性」強化を重視していることに対し、断熱塗料は「機能性」を重視した塗料といえるでしょう。

 似た機能性塗料で「遮熱塗料」もあります。遮熱塗料は熱を反射するため、特に夏場は断熱塗料と同様に室温上昇を抑制し、光熱費の削減が期待できます。遮熱塗料の注意点としては、塗料の樹脂により耐候性が異なる点です。例えば、シリコン系の遮熱塗料であれば、フッ素系塗料などに比べると耐候性は劣ります。

 お客様のご要望によりますが、「断熱」という機能性を重視し「夏は涼しく、冬温かい」という生活を送りたいという方には断熱塗料がオススメです。
 ただし、性能を発揮するためには確実な施工が必要となるため、施工を忠実に行う事の出来るお店を選びましょう(塗料はどこでも購入可能なため、残念ながら粗悪な施工が蔓延しております)。

塗料選びワンポイント!

断熱なら日清産業のガイナの一択です。他社でも似た様なものは多く販売されておりますが、JAXAとの共同開発による性能と実績は他を選ぶ理由がありません。遮熱なら日本ペイントのサーモアイがお勧めです。屋根、壁ともに各種樹脂、素地対応用が用意されており、多くのご自宅で遮熱を採用できる様にラインナップされています。

 以上が塗料のご説明となります。様々な種類の塗料があるのですね。

1.壁材の種類について。

・サイディング壁

 サイディングは、現在、多くのお宅で使用されているデザイン性の高い外壁材です。表面は耐水性があり、美観も良いのが特徴です。
 ただし、内部や継手からの浸水に非常に弱く、表面の化粧部分が捲れて芯の素地部分が現れているケースも多く発生しています。施工時にはこの浸水の原因を必ず突き止めて、塗装と同時に修繕を行わねば、また同じ様な剥離が起きてしまうため注意が必要です。

 下塗りの施工としては、2通りの方法があります。
  1.浸透性の下塗りで素地を強固に固める方法 
  2.造膜タイプの下塗りで表面からの浸水を防止しながら美観を変化させる方法

 多くの場合は、浸透性の下塗りで固める方法が一般的であり、傷みが再発しにくくなるのでお勧めです。 道原塗装では、傷み部分については、状況により補修部分が目立たない様に復元し、剥離部分に下塗りをしっかりと浸透させて再発防止の処理を行っています。

・モルタル壁

 モルタル壁は砂やセメントを混ぜ合わせて形成されている外壁材です。サイディングと同様、一般の住宅で広く使われております。上記で紹介した窯業系サイディングのように「目地」がないためコーキングの補修が不要です。

 一方、デメリットとして最も注意したいのは、ひび割れが発生しやすい点です。
モルタル壁は防水性が低いため、塗装の劣化を放置していると水の侵入によって様々な劣化症状が起きてきます。そのため、モルタル壁の塗装工事はひび割れの補修と防水効果の意味合いがあります。そして内部からの浸水では塗膜を傷め、ふくれや剥離といった現象が起きるのも特徴です。
 ひび割れ部分についてはコーキング補修が一般的ですが、塗装後に「元のひび割れ部分が埋まっているのに、見て分かってしまう」というご不満も多いのです。

 道原塗装では多くの施工実績から、ひび割れ後に修復跡が精一杯目立たない様な補修、下塗り、上塗り施工法をお勧めすると共に、お客様のご要望をしっかりと確認していきながら最適な工法をご提案しています。

このようにヒビ割れが発生している時はメンテンス時ですね。

・ALC壁

 ALCは工場で作成した外壁用コンクリートパネル板であり、木造や鉄骨造で鉄筋コンクリート造の利点を生かせる素材であるのが特徴です。具体的には耐久性、耐火性、耐震性、遮音性であり、素材としての性能は高い外装素材です。ただし、断熱性能でお悩みの方や、漏水や塗装の剥離でお困りの方も多い素材でもあります。  

 ALCは素材同士の合わせ目すべてにコーキングを使用するため、コーキングの痛みが発生すると外部からの浸水にかなり注意が必要となります。加えて、内部結露部分等も外壁側では剥離や変色が起きますが、塗装工事では根本的解決とならないため、塗装後に同じ場所に同じ様な症状が起きてしまう事もよく注意・理解しておく必要があります。

 道原塗装ではしっかりとしたコーキング処理を行ってから塗装工程へと進むため、漏水や塗膜表面へのふくれや変色等を防止していく方法を選択しています。

・木の壁

 木は、見た目的にもオシャレで「温もり」を感じさせてくれる素材として、多くの方に人気があります。 ただし、木部は劣化が早いという欠点があります。時間が経つにつれて腐食や劣化、反りが起き、見た目も痩せていきます。また、防水性が失われ(水を吸いやすくなり)、腐食につながっていくのです。人間と同じで、年齢を重ねると油分がなくなり、肌が痩せていくイメージを持つとわかりやすいかもしれません(笑) そのため、おおよそ5~10年くらいのサイクルで塗装することをお薦めしております。

 木部の塗装は、剥離の発生に注意が必要です。木部保護塗料はホームセンター等でも購入できるため、ご自身で施工される方もおられるようです。
 ですが、確かな施工方法を理解されずに塗装を行うため、その後プロに依頼した場合、旧塗膜の剥離による莫大な費用や、旧塗膜剥離による短期間での再塗装を余儀なくされる場合があります。一般的には表面の研磨後、木部保護塗料による塗装、もしくは木部用下塗り、中塗り、上塗りとなります。

 道原塗装では長年の実績において高耐久、剥離の生じにくい木部塗料を選定しご提案しています。職人だからこそ出来る素材を生かした塗装法をぜひご堪能下さい。

・トタン・ガルバニウムの壁

 金属塗装においては、塗装前の下地調整が非常に重要です。
 具体的には「ケレン作業」を行うのですが、たとえ高性能の錆止塗料や高機能塗料であっても、この工程を外すと、十分な効果が得られないことがあります。

 ケレン作業は、主に古い塗膜や錆びを落とすことを目的としていますが、塗料の密着性を高めるという重要な意味もあります。
 鉄部は「錆びを防ぐ」が一番の基本ですので、下塗り塗料は錆止め塗料を選択することが一般的です。錆止め塗料も多数出ておりますが、エポキシ樹脂タイプの塗料が錆びには強く、素地への密着力も高いといわれております。道原塗装では、二液型のエポキシ樹脂錆止め塗料をオススメしております。ただし、エポキシ樹脂タイプは耐候性が十分ではない部分もあるため、「仕上げ塗料」との組み合わせが特に重要であると考えております。
 また、道原塗装では錆びが広がり傷みが進んでいるような箇所は、手間とコストを惜しまずに錆止めを2層重ねるようにしたり、錆を固めるタイプの錆固着塗料を一度塗り、その上から、錆止めを塗る場合もあります。

・コロニアル屋根

 スレート屋根は、メーカーによって「カラーベスト」とも言われ、近年、和風や洋風問わず幅広い住宅で使用されている素材です。軽量にできているため、耐震性にも優れています。 一方で、割れやすい、色あせや表面からの劣化が避けられないので専用塗料でのメンテナンスが必要といったデメリットもあります。実際、町中でも色が褪せて傷んだコロニアル(カラーベスト)屋根はよく見かけると思います。

 使用する下塗り塗料は、サイディングでも使われる弱溶剤系の浸透シーラーや、浸透・造膜型のプライマーなどをオススメしております。道原塗装では、先代親方からの教えである、下地作りと下塗り80%・上塗り20%が塗装工程の中での手間、重要度の割合の黄金律として仕事を行っています。
 痛んだお家は、職人目線で手間と時間をかけ十分な下地を作り、次回以降の塗替えも大丈夫なように施工しています。

コロニアル屋根

 塗料と壁材については大枠をご理解していただくことができたら、あとは、創業以来40年以上の私たち道原塗装に安心してお任せくださいね。

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